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2025.04.14[Mon]
目次
中途採用面接は、企業と候補者双方が相互理解を深める重要なプロセスです。しかし、面接官のちょっとした行動や発言が、候補者に悪印象を与え、内定辞退や企業イメージの低下につながることもあります。今回は 「面接で絶対にやってはいけないNG行為」 を具体的に解説し、企業の採用力を向上させるためのポイントを紹介します。
1. 絶対に聞いてはいけない質問とは?
まず、法律や倫理の観点から、面接時に 絶対に聞いてはいけない質問 を押さえておきましょう。厚生労働省のガイドラインによると、面接で聞くべきでない項目は 大きく2つのカテゴリー に分かれます。
① 本人に責任のない事項
以下のような質問は、候補者の適性や能力と関係がないため、面接で聞くべきではありません。
出生地・本籍地の質問
「ご出身はどこですか?」
家族構成の質問 「ご両親の職業は?」「配偶者はいますか?」
住宅状況に関する質問 「持ち家ですか?賃貸ですか?」
生活環境・家庭環境 「どんな家庭で育ちましたか?」
これらの質問は、雇用機会均等法の趣旨に反し、 候補者の能力とは無関係な要素で選考基準を決める行為 にあたるためNGです。
② 本来自由であるべき事項
個人の信条や思想、政治的立場に関する質問も避けるべきです。
宗教や支持政党に関する質問
「何か宗教に入っていますか?」「支持している政党は?」
人生観や生活信条に関する質問 「あなたの人生の目的は?」「何を大切にして生きていますか?」
尊敬する人物に関する質問 「歴史上の人物で誰を尊敬しますか?」
労働組合・社会運動に関する質問 「労働組合には加入していますか?」
一見、何気ない質問に見えるかもしれませんが、これらは個人の思想・信条の自由に関わるため、面接では触れないようにしましょう。
2. 内定辞退やSNS炎上を招く「選ばれない面接」の特徴
企業が候補者を選ぶだけでなく、候補者も企業を選んでいる という視点が欠けると、面接の場で失敗をしてしまいがちです。ここでは、候補者に悪印象を与える面接官のNG行為を紹介します。
① 応募書類を事前に読んでいない
NG行為:「職務経歴書を今読みますね」
これは 面接準備不足の象徴 であり、候補者へのリスペクトが足りないと判断されます。
対策:候補者の履歴書・職務経歴書を事前に読み込み、質問を準備する。
② 圧迫面接をする
NG行為:「本当にこの業界でやっていけると思いますか?」
昔の採用文化では通用したかもしれませんが、現代では逆効果 です。候補者は「この企業はパワハラが多そう」「雰囲気が悪い」と判断し、辞退につながります。
対策:「なぜこの業界を志望したのか?」など、オープンクエスチョンで候補者の考えを引き出す。
③ 同じ質問を繰り返す
NG行為:「自己紹介をお願いします」(一次面接でも聞かれた)
候補者は面接のたびに同じことを話す必要があると、「この会社は情報共有ができていない」と感じます。
対策:面接官同士で候補者の情報を事前に共有し、質問が被らないようにする。
④ 面接官の態度が悪い
NG行為:「スマホを見ながら対応する」「興味なさそうに相槌を打つ」
候補者は 面接官の態度から会社の文化を判断 します。「この会社は社員の扱いが雑そう」と感じれば、即辞退につながります。
対策:面接官研修を行い、候補者と 誠実に向き合う姿勢を徹底 する。
⑤ 企業情報があいまい
NG行為:「会社の事業内容についてはホームページを見てください」
採用は 会社を売り込む場 でもあります。候補者がワクワクするような ビジョンや成長戦略 を伝えましょう。
対策:「3年後に目指す市場シェアは?」「競合との差別化ポイントは?」など、具体的な情報を準備しておく。
3. 裁判沙汰にもなる!法的リスクを伴うNG事例
面接時のNG行為は、最悪の場合 訴訟に発展する 可能性があります。以下のような実例も報告されています。
① 病気を理由に内定取り消し → 損害賠償
ある企業で、内定後に候補者の病気が発覚し、それを理由に内定を取り消した事例があります。しかし 病気の告知は法的義務ではない ため、企業側の判断が違法とされ、裁判で損害賠償を命じられました。
対策:候補者の病歴について慎重に扱い、 業務に支障があるかどうかを冷静に判断することが必要。
② 面接時のハラスメント発言 → SNS炎上
「女性はこの仕事に向かないよね」
「結婚の予定は?」
こうした発言は 即座にSNSで拡散され、企業イメージを大きく損ねる 可能性があります。実際に、ある企業では面接官の不適切な発言が原因で炎上し、採用活動に大きな影響を与えました。
対策:面接官向けに ハラスメント研修を実施 し、適切な対応を周知徹底する。
4. 採用力を高める「選ばれる面接」へのシフト
候補者から「この会社で働きたい!」と思ってもらうためには、以下の3つの対策が有効です。
候補者と事業のマッチ度を深く伝える
面接官の態度や対応を改善する
他社との比較を明確にし、企業の強みを伝える
面接は 選考の場であり、企業のプレゼンの場でもある ことを意識し、魅力的な採用プロセスを作り上げましょう!💡