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2025.04.13[Sun]
目次
序章:初期設定で終わらせない。広告成果を分けるのは「運用改善力」
リスティング広告は、「入稿して終わり」ではありません。本当の勝負は“改善フェーズ”にあります。
本記事では、運用開始後のキーワード改善手順を6つのフェーズで徹底解説。SEO・広告運用・コンバージョン改善のすべてを知り尽くしたプロ視点でお届けします。
前提確認:Google広告とYahoo広告では“改善手順が異なる”
Googleは機械学習のシグナルに基づいた最適化が進んでおり、特に部分一致(Broad Match)の精度が年々向上。一方、Yahoo!広告はまだ保守的な設計であり、マッチタイプ戦略の使い分けが重要です。
Google:機械学習シグナルの違い
マッチタイプ | 使用される学習シグナル数 |
---|---|
完全一致・フレーズ一致 | 2つ |
部分一致 | 6つ(ユーザー属性、デバイス、検索履歴など) |
→ Googleでは部分一致の性能が強化されており、効果的に使えばパフォーマンス向上が可能
フェーズ1:完全一致&フレーズ一致でスタートし、CPAを整える
運用開始時点では、部分一致は使わずに、以下を基本戦略にしましょう。
- 完全一致 → 精度重視
- フレーズ一致 → 拡張性とマッチのバランス
── ここでの目的
- コンバージョン率(CVR)の把握
- CPAのコントロール
- 効果的なキーワード群の抽出
フェーズ2:フレーズ一致へ寄せ、実績データを集積
次に、効果が出ているキーワードだけを残し、以下のように調整:
- 完全一致:停止(効果が出ていれば)
- フレーズ一致:継続&強化
目的は、Googleのアルゴリズムに拡張の余地を与えること。フレーズ一致に集約することで、拡張アルゴリズムがより積極的に機能します。
フェーズ3:Google広告で部分一致へアップグレードする最適なタイミング
以下の条件を満たした場合、部分一致へアップグレードしましょう:
- 最適化案に「部分一致の追加」が表示された
- CPAが目標値以内に収まっている
- 一定のCVデータが蓄積されている
- この条件下であれば、部分一致の機械学習精度が活き、成果が向上しやすい
- 成果が見られない場合はフレーズ一致へ即戻しを
フェーズ4:Yahoo!広告では段階的に部分一致を導入
Yahoo!では依然として完全一致・フレーズ一致が主軸。部分一致を使う場合も、フレーズ一致で成果が安定してからに限定します。
フェーズ5:コンバージョンクエリから“新規キーワード”を追加
改善運用で最も重要なのがこれです。
── 判断基準(CPA別)
CPA水準 | 対応 |
---|---|
目標CPA以下(例:目標10,000円 → 実績6,000円) | 積極的にキーワード登録 |
目標CPAギリギリ(9,000〜10,000円) | フレーズ一致で登録し様子見 |
目標CPA以上(15,000円など) | 効率重視ステージでは登録しない/事業成長期なら検討可 |
フェーズ6:やってはいけない“2つのミス”を絶対回避!
ミス① ブランドキーワードを部分一致で入稿
例:「ライザップ」と検索した人に「他社パーソナルジム」の広告が表示 → CV激減&無駄クリック
ミス② 類似キーワードの分散入稿
例:「給湯器 価格」と「給湯器 値段」 → 機械学習が分散し、広告最適化が遅れる
→ → 同一意味なら1つに集約するのが鉄則
まとめ:論理的に改善できる人が“広告で勝つ時代”へ
- リスティング広告において、運用の差=企業の競争力の差です。
- 部分一致を盲目的に使うのではなく、段階的な拡張と論理的なキーワード管理が求められます。